『企業インターンワーク』でキユーピー株式会社のインターンとして活動し、2018年度の『トゥワイス・アウォード全国大会』に出場。見事「キユーピー賞」を受賞した岩倉高校「マツズキッチン」チームの金澤晟耶君(写真左)と丸山克海君(写真右)にお話を聞きました。
現在高校3年生、ずっと目指してきた鉄道運転手として鉄道会社への就職も決まった2人に、取り組みや、大会に出場したときのことについてインタビューしました。
マイペースで進めた企画づくり
Q.『企業インターンワーク』に取り組んでみて、どうでしたか?
丸山君:
僕はもともと、グループワークをしたり、パワーポイントで発表することが好きだったので、最初に説明を受けたときから楽しそうだなと思ってました。
金澤君:
僕は最初、自分の知らない、いろんな企業のことを知れるのがすごく楽しみだなと思っていました。
丸山君:
この授業は、スケジュールや進め方を自分たちで決めないといけなかったので、はじめは結構たいへんでした。
先生からは、「youtubeとか見るのも自由だけど、自分たちで決めて進めてね」と言われて、基本すべてのことを任されたので、「あ、これは先生が進めてくれないんだ」と少し焦りも感じました。
でも、投げっぱなしじゃなくて、「この段階ではこのことがわかっているとやりやすいよ」とか「次はこの段階までやるよ」とか、先を見て要所要所でアドバイスをしてくれたのがありがたかったですね。
先生の「自分たちで進めてね」という言葉には、”ある程度自由だけどその分責任もあるんだ”っていうことがわかって、中学生とは違う一段階上の扱いをしてくれた感覚があったので、それは嬉しかったですね。
Q.取り組みについては、学校以外でも話したりしましたか?
丸山君:
家でめっちゃ話しました(笑)
例えば、「その食育イベントが開催されていたら自分は行くの?」と聞かれて、「あ、行かないな」と思ったり。
現実的なことを考えて、それを実現するにはどうするのか?という視点が必要なことに気づかされたりましたね。
金澤君:
僕は、家でガレットの試作をしていたら、いつの間にか母が後ろにいて、「もっとこういう盛り付けにすると映えるよ」っていうアドバイスをしてくれて。
そこから、「見栄えも大事なんだ」ってことに気づいて、その他にもいろいろと相談に乗ってもらいました。
Q.プレゼンテーションまでは、どのように進めていきましたか?
丸山君:
この授業は2時間続きだったので、前半の1時間はがっつりやって、後半の1時間を続けるか続けないかはその時の状況で決める、という感じで、自分たちのペースで進められるようにしてました。
金澤君:
それぞれが得意なことを生かせるようにして、企画を完成させていきました。もともと仲のいいメンバーだったので役割分担も自然にやってましたね。
僕は小学生の頃にオムライスをつくって以来、料理が得意だったので、「インスタ映えする、野菜たっぷり卵ガレットづくり」の食育の企画に合った、ガレットの実物をつくるのを担当しました。
丸山君はパソコンを使ったり人前で話すのが得意だったので、スライドや原稿をつくってくれました。
丸山君:
そうやって準備していきましたが、プレゼンの前になって「あれはこうしたらいいんじゃないか。もっとこう言える」というアイディアがどんどん出てきてしまって、最後はちょっと余裕がなくなってしまってました(笑)
全国大会での経験が、就職活動への大きな刺激に
Q.全国大会に出て、印象に残ったことはありますか?
丸山君:
「え!ここまでの発表を高校生がするの?」というのが、まず、すごい衝撃的でした!
自分たちも企業賞に選んでいただいてたんですけど、他校の発表は、パワポのつくりこみも、企画も調査の段階から(自分たちとは)レベルの違うことをしていて「ほんとにすごい!」と思い、とても刺激を受けました。
金澤君:
僕も、とにかく他の学校の生徒がすごいなと思いました。
例えば、吉祥女子高校のローソンのチームの「1階がコンビニで、2階がコワーキングスペース」という提案をしていたのですが、実用性にこだわり抜くという視点が、自分には思いつかないし、すごくおもしろいなと思ったんです。
Q.全国大会に出場してみて、何か変わったことはありますか?
金澤君:
僕たちは、結構マイペースで進めていて、本番直前にあれもこれもとバタついてしまったのが反省としてあるんですけど、そういうことを踏まえて、やるべきことはコツコツと、自分でスケジュール管理してやることが大事なんだなということを『トゥワイス・アウォード全国大会』の参加をとおして学ぶことができて、その後の就活にも生かすことができました。
丸山君:
大会の次の年には就職活動があるんですが、自分の学校のことしか知らなかったので、「周りと同じくらいでも大丈夫かな」と思ってたんです。
でも、他校の生徒のすごさを目の当たりにして、「こういうやつらも就職してくるんだったら、今のペースだと間に合わないな」という焦りとともに、普段の意識が大きく変わっていきました。
Q. これからやってみたいことはありますか?
丸山君:
僕は小さいころから、家族で鉄道を利用していろいろな場所に行っていたので、物心がついたときには鉄道会社に入りたいと思っていました。
会社に入ったら運転手になりたいんですが、運転手は何十年もやれないと思うので、人前で話した経験や、プロジェクトを進めていった経験を、ファミリーフェアや電車の基地のツアーにも生かしていくようなことをやっていきたいです。
金澤君:
今、会社に呼ばれて海外事業の説明を聞いたりするんですけど、東京駅や品川駅の開発事業のことを聞いて、「そういうのもいいな」と思いました。
会社に入ってからも、運転手だけにこだわらず、視野を広げていろんな仕事にチャレンジしたいです。
Q.最後に、トゥワイス・プランの探究学習プログラムに取り組む後輩へのメッセージをお願いします
丸山君:
なんで中高生が取り組むのかって考えたときに、やっぱり若い人ならではの、突拍子のないようなアイディアが求められているからなんじゃないかと思います。
そういうアイディアを本気で考えていくと、自分たちもどんどん楽しくなってくると思うので、がんばってください!
金澤君:
みんなが発表が好きというわけではないと思うし、「何でやらなきゃいけないのかな」と思うこともあると思うんですけど、チームで何かをやり遂げるというのは、コミュニケーション力が鍛えられたり、いろんなことにつながると思うので、ぜひ楽しんで取り組んでください!
全国から集まった生徒たちから刺激を受け、それをすぐに自分の必要な力として生かした二人。
互いの個性を受け入れ合い、会話を楽しむなかに、これから社会人としてスタートすることへの誇りと覚悟を感じました。
金澤君、丸山君、ありがとうございました。
<TWICE PLAN 渡辺>