実社会につながる学びを体験できるオンライン講座、『TWICE PLAN オータム・スクール』が、2020年11月16日から2ヶ月にわたって開催されました。
今回は、『TWICE PLAN サマー・スクール2020』の講座ラインナップに、『企業インターンワーク』(協力企業: 江崎グリコ、大塚製薬、KDDI、明治、森永乳業、ローソン)の「特別講座」を加えて実施。
これまで夏休みに開催してきたサマー・スクールでの“インターン先企業との交流”を、オンライン講座として配信しました。
今年度初の取り組みとなった「特別講座」がどんなふうに行われたのか、企業のみなさんと試行錯誤した準備の様子と、受講後の生徒の感想を、企業ごとにご紹介します。
特別講座Ⅰ 江崎グリコ
配信前
特別講座の撮影トップバッターは、江崎グリコでした。
担当されたのは、グループ人事部の田中弓雄さん。動画講座に合う会議室を調整いただき、品川オフィスのプレゼンルームで撮影しました。
事業内容や組織についての説明後は、リアルでの交流に近づけるため事前に募集した生徒からの質問に回答。
「普段どんな仕事をされていますか?」「新人研修ではどんなことをするのでしょうか?」「仕事をする時に大切にしていることを教えてください」といった質問に、それぞれ具体的に答えていただきました。
配信後
受講した生徒からは、
「他の企業とグリコの採用方式の違いがわかり、指令を考えるときに活かせそうです」
「いい仕事をするためには、日頃からさまざまな情報や意見を取り入れて、豊かな発想を育むことが大切だとわかった」
といった感想が届きました。
特別講座Ⅱ 大塚製薬
配信前
大塚製薬は、広報部の車谷千江美さんにリモートで参加していただき、撮影しました。会社の雰囲気が感じられるよう、会社の受付を背景画像にセット。
普段の仕事で大切にしていることや、「中学生の頃から薬剤師を目指して資格を取得した」といったエピソードなど、質疑応答での答えのひとつひとつが会社の理念や事業の内容につながり、職場の雰囲気や仕事の充実感が伝わるお話をたくさんしていただきました。
配信後
「仕事をするにはメディアリテラシーがとても大切と知りました」
「どのような理由で大塚製薬で働いていらっしゃるのかを聞いて、自分もやりたいことを見つけ、それが生かせる仕事に就くことができたらいいと思いました」
といった生徒の声が集まりました。
特別講座Ⅲ KDDI
配信前
KDDIは、サステナビリティ推進部の澤谷賢太さんに担当していただきました。
「結構緊張しますね」と、生徒に届けることばを何度も確かめ、撮影時には直接語りかけるように会社について丁寧に伝えてくださいました。
生徒と大学生コーディネーターからの質問には、新技術の活用例やご自身の体験を示してイメージしやすいように回答。
撮影の場には、普段生徒と授業で交流しているサステナビリティ推進部の海崎千恵子さんも同席され、授業での体験をもとに澤谷さんにアドバイスを伝えていただきました。
配信後
受講した生徒は、
「新技術、5Gは、例えばハロウィンなどの大きなイベントでもいつの間にか使われている、ということにいちばん興味を持ちました」
「学生の間に何かに熱中した方がよいということを聞き、そういえばあまり熱中したことがなかったので、まずは勉強に本気で取り組むことからはじめたいと考えました」
と、いろいろな気づきを得ていました。
特別講座Ⅳ 明治
配信前
明治は、サステナビリティ推進部の齋藤明敏さんから、会社がどのようにサステナビリティ(持続可能性)に取り組んでいるのかを、事業例とともに紹介していただきました。
会社説明は、スライドがより鮮明に見えるよう撮影方法を変更。zoomでスライドを画面共有し、齋藤さんが説明していく形にしました。
質疑応答では、ターゲット設定を意識した商品企画の観点や、社会環境との関わり、知財の側面からの回答も。齋藤さんは中高生に向けてどう伝えるかを考えながら「必死に話しました」とのことで、専門的な内容をわかりやすく噛み砕いて伝えていただきました。
配信後
生徒からは、
「明治は、食品のイメージしかなかったけれど、企業として多岐にわたって活動していることを知ることができました」
「明治が100年間愛される理由は人を喜ばせたい、よりよい環境をつくりたいと相手を考えているからこそなんだなと思いました」
という感想が寄せられました。
特別講座Ⅴ 森永乳業
配信前
森永乳業は、コーポレート本部 CSR推進部の中村真美子さん、堀麻実さんがお話されました。
ロゴマークや商品で会社らしさを演出する画面づくりに配慮したり、資料や段取りをチェックして撮影を開始。
会社説明でも質疑応答でも、終始柔らかく、笑顔で伝えていくおふたり。
経営陣と社員みんなでつくったコーポレートスローガンや、堀さんが就職活動で「温かな社風」を感じたことなど、生徒たちにも身近に感じられるエピソードも豊富に取り入れていただきました。
配信後
「サイトを見ただけではわからないことをたくさん知ることができた」
「“輝く笑顔のために”というスローガンがとても素敵だと思いました」
と、仕事内容だけでなく、企業の雰囲気も感じた感想が目立ちました。
特別講座Ⅵ ローソン
配信前
ローソンは、事業サポート本部 環境社会共生・地域連携推進部の合田早紀さんと鈴木暁子さんが、それぞれリモートで連携して撮影を行いました。
このような取り組みは合田さんと鈴木さんにとって初の試みで、生徒にどのように届くかを気にかけ、準備に多くの時間をかけてくださいました。
会社説明は、おふたりがテンポよく進める親しみやすい語りで進行。その後も生徒からの質問に率直に回答していただき、無事撮影が終了しました。
配信後
配信後、事前質問をした生徒から、
「インターネットでの情報収集に少し行き詰まっていたところでしたが、前進することができました」といった感想が届きました。
他にも、「仕事をするために何を大切にすればよいのかなど、これからの活動に生かせる考え方をたくさん学ぶことができました」などの声が。
2020年のオータム・スクール「特別講座」は、動画を介して企業のみなさんと生徒たちとのコミュニケーションができるよう工夫を重ねた第一歩となりました。
受講した生徒の感想はどれも、実社会の“リアルな今”につながるもの。
どのような環境下でも生徒たちの学ぶ力は常に瑞々しく、感想のひとことひとことに未来への希望が見えるようでした。
『オータムスクール2020』の他の講座の感想は以下(講座ごとにひとつを抜粋)。
ワークのヒントや基礎スキルを学ぶものとして、企業の「特別講座」と併せて将来に役立つ発見をしている生徒がたくさんいました。
〈アイディア講座〉
「講座に出てきた方法は、新しい案を出すときも、すでにあるものから案を出すときにも使うことができ、アイディアは必ずしも新しくないといけないわけではないことに気づきました。それと同時に、これらの方法を頭に入れておくだけで、アイディアを出すときにこれまでよりずっとスムーズに考えられると思いました」
〈リサーチ講座〉
「リサーチで調べる方法として、ネットだけではなくて、本からも効果的に情報を得られるということがわかりました。情報をいろいろ得ていくなかで人間関係でのつながりができたり、自分自身への自信にもつながるということを知って、今まであまり楽しくなさそうな作業だと思っていたリサーチは実はとても大切だと今回の講座で感じました」
〈スライド講座〉
「スライドは、いろいろなプログラム技術に長けている人がするものかと考えていたが、要点さえ押さえれば自分にもつくれると思った」
〈プレゼン講座〉
「当たり前のことを大事にやることや、基本的なことをしっかり意識することは、地味だがとても大切なことだと改めて知った。自分は人前で話すのが苦手なので、これからは今回学んだことをしっかり生かして、少しでもわかりやすく相手に伝えられるようにしていきたいです」
〈ロールモデル講座〉
「人物に限らず、言葉や漫画/アニメの場面でもよいとのことだったので、ワクワクしながら考えることができました。このワクワクした気持ちを通じて進路選択や人生設計を考えることは、とても楽しいことなんじゃないかと思えました」
〈企業講座〉
「今まで特に何も考えずに商品を買っていましたが、商品には、ただつくられたというわけではなく企業理念や思いが込められているということがわかりました。似たような会社に見えても、中身が違ってそれぞれ個性があるということも感じました」
〈論文講座〉
「私は文を書くのが苦手で、書くときはいつもどんどん目的と離れていってしまっていました。今回の講義でひとつひとつ問われていることを明白にしていくことによって、自分なりの文がしっかり書けると思ったので、これからどんどん実践していきたいです」
〈リーダーシップ講座〉
「リーダーシップにもいろんな方法があることは知っていたけれど、実際にどういう方法があるのかを知ることで、自分にどんな方法が合っているのか・自分にどう活かすかを具体的に考えることができた。引っ張るだけがリーダーシップではない、自分流のリーダーシップを取れたらいいのだと気づいて、気持ちが楽になった」
〈健康講座〉
「睡眠は質が大事なことや、時刻や季節に合わせて食事も変えていった方がいいことなどは知っていたけれど、なぜそれが大事なのか、具体的にどうすればいいのかまでは知らなかったり考えていなかった。知識を知っていることは大事だけど、その知識を活かすまでしないともったいないということに気づいた」
<TWICE PLAN 織田>