インタビュー

先生インタビュー〜桐光学園高校 芳地薫先生|TWICE PLAN

桐光学園高校で2010年から『企業インターンワーク』を担当されている、情報科の芳地薫先生にお話を伺いました。
桐光学園では、1年生全クラスが情報科の時間にこのワークに取り組んでいます。

Q.トゥワイス・プランに取り組むきっかけは何でしたか?

当時、当校では学年ごとに学びのテーマが設定されていて、高校1年生は「職業・社会意識の向上」というテーマがありました。そこで、そのテーマを達成する、かつ生徒たちがモチベーション高く取り組めるものを探している中で見つけたのがトゥワイス・プランでした。

トゥワイス・プランをとおして、与えられた課題だけに取り組むだけでなく、生徒自ら主体的に課題に取り組む力を身につけてほしいと思い、この授業をスタートさせました。

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Q.トゥワイス・プランを取り組んで、生徒たちの反応はどうでしたか?

学外の人に発表を見られる経験が新鮮だったようです。特にインターン先企業の人とのスカイプを通じた面談は盛り上がり、学校で普通に生活しているだけでは知ることができないことを生徒たちは学びとっていました。
「大切なことは、約束を守ること」など、働くことに関して学び、社会で生きていく上で大切なことを企業の人から学んでいました。

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Q.授業を行う上でどんな工夫をされていますか?

基本的に生徒たちがやっていることには口出しをしないようにしています。

ただ、チームの中で全然やる気がない生徒がいる時には、その生徒に「他のチームメンバーがそのことをどう思っているのか」を考えてもらうよう伝えることはあります。「先生のために」ではなく、「仲間のために」と考えることで、「迷惑かけないようしっかりやろう」と思ってくれる生徒はたくさんいました。やっぱり友達のことは好きなんですね。

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Q.どのような効果がありましたか?

この授業をきっかけに自分のやりたいことを見つける生徒は毎年いるんですよね。ファミリーマートの商品開発の課題に取り組んだ生徒が「将来も商品開発の仕事に就こう」と決めたり、プレゼンにはまって外部のコンテストに自ら応募するようになったり。
自分たちで一から何かをつくり出した経験は、大きな達成感と自信につながっていると思います。

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Q.5 授業で印象的だったエピソードを教えてください

女子クラスのチームで、チームリーダーひとりだけ熱心に取り組んでいて、他のメンバーが全員「こんな指令できないよ」と文句ばかり言っているチームがあったんですね。
ある時そのリーダーの生徒が泣いてしまって、それを見た他のメンバーが一転して協力的になりました。最終的にまとまりのあるチームになっていったのが印象的でした。

あとは、最初からずーっとふざけてばかりいたチームが、どこかのタイミングで火がついて、結果トゥワイス・アウォードで優秀賞をとるところまでいったのは驚きました。

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Q.トゥワイス・プランのよいところは何ですか?

ワークブックがおしゃれでかわいく、生徒たちの興味・関心を最初に惹きつけてくれるところでしょうか。生徒たちが見たくなる仕掛けがたくさん散りばめられているなと思います。ぐるぐる文字のページ(ワークブックのプロローグ、エピローグページ)やコラムなども生徒たちはよく読んでいます。
あとは、WEBで他の学校の取り組みが見られるのは生徒たちのモチベーションにもつながるのでいいですね。

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Q.先生になろうと思ったきっかけは何ですか?

もともと人に何かを教えるのが好きだったのと、高校の時の好きだった数学の先生みたいになりたいと思ったことがきっかけです。
ただ、大学に入って一般企業にも一度勤めてみたくなり、大学卒業後は一般企業でコンピュータ言語を教える仕事をしていました。その後大学の教授アシスタントなどを経て、今から9年前に桐光学園の教員になりました。

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Q.先生が大切にしていることは何ですか?

生徒を否定しないことですね。自分に自信がない子が多いので、先生が否定してしまうとその生徒はもっと自信をなくしてしまうんですよね。
また、「そんなこと言われなくてもわかってる」という場合が多いので、そこで何かを言うのではなく、「失敗しても大丈夫」という基本肯定スタンスでいることを大切にしています。

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Q.生徒たちにどんなことを学んでほしいですか?

自分が思っていることを相手に届けられる力を身につけてほしいです。生徒たちはたくさんの想いや力を持っているのに、うまく発揮されていない生徒は多いと思うんですよね。自分のことをよく知って、発信できるようになれるといいですよね。

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Q.これからの学校に必要なことは何だと思いますか?

「好きにできる」という環境だと思います。
生徒たちが自分たちで考えて行動する機会を逃してしまうのはもったいので、もっと生徒たちの裁量で多くのことをできる環境をつくっていくことが必要ですよね。
トゥワイス・プランのワークのように「好きにやっていい環境」の中で得られる力は、大学に入ってからも社会に出てからも誰もが必ず必要になる力なので、学校にそういう環境が広がっていってほしいです。◼︎

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生徒たちと近い距離で接し、たくさんの生徒に慕われている芳地先生。
インタビューをさせていただき、ありがとうございました。