2日間に渡って開催された『第9回 トゥワイス・アウォード全国大会』、2日目のレポートです。
1日目のレポートはこちらからご覧ください。
6部門の審査に続き、2日目は『企業インターンワーク』部門の審査が行われました。
午前は、9つの協力企業(朝日新聞社、江崎グリコ、大塚製薬、キユーピー、KDDI、日本航空、明治、森永乳業、ローソン)のインターンチームが各会場の教室に分かれてプレゼンを行い、審査によって各社の企業賞を決定します。
午後は、全参加者が集まったホールで、企業賞の受賞チームによるプレゼンの後、『企業インターンワーク』部門のグランプリ、準グランプリを決定しました。
それでは、2日目の大会の様子を時系列でレポートします。
当日のダイジェスト映像はこちらです。
第Ⅰ部 最終審査
朝9時、全国から集まった生徒のみなさん、先生方、教育関係者、保護者の方々で、吉祥女子高校の吉祥ホールはぎっしりと埋まります。
緊張と高揚感の高まりとともに、第9回『トゥワイス・アウォード全国大会』2日目が開幕しました。
開会式の後、インターン先企業ごとに、9つの教室に分かれて最終審査を行います。
審査員のインターン先企業の担当者の方々を前にして緊張は最高潮に。そんな空気の中、どのチームも堂々と、そして懸命に発表。
この日まで繰り返し練習を行い、仕上げてきた生徒たちのプレゼンテーションは、企業の方々を驚かせていました。
甲乙つけがたいプレゼンの連続に悩みつつ、さまざまな角度から審査を行い、各企業賞の受賞チームが決定しました。
第Ⅱ部 受賞者プレゼンテーション/授与式
迎えた第Ⅱ部。再びホールに集結し各企業賞の発表を待ちます。
ドラムロールとともに受賞チームの名前が呼ばれるたび、大きな歓声があがり、思わず仲間と手を取り喜びを分かち合う姿が見られました。
企業賞の発表に続き、『企業インターンワーク』部門では、9社の最優秀チームが大舞台でプレゼンテーションを行い、部門グランプリを競いました。
グランプリ、準グランプリ、企業賞の受賞者は以下のとおりです。
グランプリ/朝日新聞社賞
サレジオ学院高等学校&目黒星美学園中学高等学校 高1 「東大王」チーム
異なる2校による合同チームで短い取り組み期間の中で、ひとりひとりの個性を生かし、協力して企画をつくりあげました。1分で読める“ニュース”とその日の運勢を知る“占い”を融合させたアプリ「truet」を提案。美しいスライドデザインに仕上げると同時に、“どうすれば若者が社会問題に興味を持つのか”というポイントが考えられていて、会場の雰囲気が変わるほど圧倒的なプレゼンを披露しました。
準グランプリ/日本航空賞
江戸川女子高等学校 高2 「空飛ぶからあげレモン。」チーム
「効率性」を軸に、10年後に世界で活躍する若者の細やかなニーズに応える、最新テクノロジーを活用した多種多様なサービスを考案。キャッチーなフレーズや美しいスライドビジュアルによって、サービスの魅力を最大限に伝えていました。プレゼンだけでなくプロセスにおいても、SNSやローカルサイトを活用しながら、チームワークよく熱中して取り組んでいました。
江崎グリコ賞
桐光学園高等学校 高1 「Lucky」チーム
中高生の「視力の悩み」を解決する「ぱっちりん」という商品を考案し、販売方法から環境への配慮まで、細部にわたって練られた企画をつくり上げました。豊富な写真と色を使いつつ、見やすく仕上げたデザイン性のあるスライドで、スムーズで丁寧に進めていく安定した発表でした。
大塚製薬賞
桐光学園高等学校 高1 「CREATIVE GIRLS」チーム
働く女性が毎朝必要な栄養を摂れるように、食感や成分の違う7種類の食品を提案。細やかな調査とつくりこまれた商品案に加え、模型や寸劇などさまざまな表現方法でプレゼンし、聴衆を魅了しました。
キユーピー賞
岩倉高等学校 高2 「マツズキッチン」チーム
アンケート結果の分析をもとに、企業が学校の教室に出張して開く「インスタ映えのする野菜たっぷり卵ガレット教室」という食育イベントを企画。実際に料理をつくって実現可能性を検証することで、提案に説得力を持たせていました。
KDDI賞
吉祥女子中学・高等学校 高1 「Charlotte」チーム
学校とICTの関係性や社会で生きる力などの社会背景、また、ICT機器に関するアンケート調査を踏まえ、新しい学校を提案。堂々とした話し方と、豊富なアニメーション・イラストを使ったスライドで、高いプレゼン力を発揮。具体的な学校生活を再現する映像も聞き手の理解を助けていました。
明治賞
明治大学付属明治高等学校 高1 「IT’S A PIECE OF CAKE」チーム
工場見学やアンケートといったフィールドワークで、Bean to barやオリンピックを調査。それをもとに、夢を諦めかけた日本の女子高生と、チョコレートをつくるガーナの青年の交流を描いたアニメのPR映像を制作しました。絵やストーリーの完成度は高く、調査を踏まえたリアルな映像に仕上げました。
森永乳業賞
豊島岡女子学園中学校 中2 「KO☆MA☆KI☆JAPAN」チーム
コンセプト、メリット、そして、消費者に訴求する要素を追求し、考案された新商品、“コ・コ・コ・コーンスープ”を提案。調査力や論理性はもちろん、手描きのパッケージやマスコットキャラは愛らしさや遊び心もあるプレゼンでした。
ローソン賞
吉祥女子中学・高等学校 高1 「五色ガールズ」チーム
「コワーキングスペース」を中心にして、さまざまなライフスタイルに対応しながら、人々の気持ちをつなぐ未来のコンビニの在り方を提案。しっかりと練り上げた企画を、息の合った連携プレイと溌溂としたメリハリのある口調で伝え、多くの共感を集めていました。
午前中の最終審査プレゼンからさらに勢いを増した発表と、チームの成長ぶりに盛り上がる会場。
大舞台での発表を終えた受賞者たちは、審査員からの講評を受け取り、喜びと安堵の表情を浮かべます。
全ての発表が終わり、授与式へ。
企業賞を受賞したチームには、表彰状とともに、それぞれの企業から副賞が授与されました。
会が終わると、記念写真を撮影したり歓談したりしながら、お互いの健闘を讃え合う様子があちこちで見られました。
大会終了後、参加者のみなさんにいただいた感想の一部をご紹介します。
「発表する前はお腹が痛くなるくらい緊張して、最初も声がガタガタでした。しかし、最後はうまく喋れて、家で練習した成果を出すことができ、達成感がありました」(生徒)
「やはり賞を取るチームは努力値が違いました。勝つべくして勝ったのだと思います。努力すればするほど、よりよいものに仕上がるのは確かなので、私も日常で努力を怠らないようにしたいです」(生徒)
「これから社会に出て、プレゼンをするときや誰かに説得力のある説明をするときに、今回いろいろな人たちのプレゼンを見て学んだことを活かしていきたいです」(生徒)
「このような機会をいただけたこと、みんなと全力で何かに取り組むことができて、とても楽しかったです。将来この全国大会での経験できたことがこの先につなげていけるようにしたいと思います」(生徒)
「各チームが課題にしっかりと向き合い、解決に向けて力を合わせている様子が見られ、とてもよかったです。一つのテーマを深く掘り下げ、発表方法にも工夫を凝らし、内容の濃いプレゼンになっていました」(先生)
「本校の生徒を選んでくださったことに感謝いたします。他校のプレゼンテーションを拝見して、その練度、迫力、熱意、これに捧げた時間、気力、体力どれも素晴らしいと感じました。その高みを見せていただけたことが、本校の明日につながっていくと思います」(先生)
「今年は、みなさんのプレゼンの完成度が高くなっているなと感じました。自分の仕事につながるヒントもたくさんあり、みなさんのプレゼンからエネルギーをもらいました」(企業)
「想像してた以上に、みなさんのプレゼン力やアイディアを形にする力があり、それは社会に出ても即戦力になるほどの力だと思いました。プレゼンの派手さという点だけで終わらせずに、ちゃんとデータを抑えるなど、しっかりと調査して中身もありました。現状を調べて、企業が出した課題の意図を深く捉えた上で、何が自分たちは提案できるかを考えていて、とても感心しました。」(企業)
発表した生徒のみなさん、大変おつかれさまでした。
先生方、協力企業・審査員のみなさま、高校生・大学生・社会人スタッフのみなさん、本当にありがとうございました。
会場提供および大会の運営にご協力いただきました東京家政大学附属女子高校の先生方にも、心より感謝申し上げます。